抗生物質が中心
ワクチン接種をしたにもかかわらず細菌に感染してしまった場合の治療は主に抗生物質で行われます。炎症がある場合は炎症を抑える薬も同時に処方され、呼吸に難がある場合はそれに対応した気管の薬なども使われるでしょう。
呼吸を楽にする気管の薬には、気管支拡張薬があります。気管が狭くなっている事によって呼吸が妨げられている場合に有効です。同時に咳の薬をもらう事もありますが、これは気管ではなく脳の中枢神経に効く薬です。
慎重に選ぶ必要がある抗生物質
細菌に感染している場合は、呼吸器と呼ばれるすべての場所に危険が及ぶため、すべての部位に有効な抗生物質を使用します。
トリマーがカットに使うハサミと同じように、抗生物質は使い方を間違うと大変です。種類を間違うと細菌は増殖し続けて他の臓器などに二次感染していきます。ここは獣医師に任せるしかありませんが、使った抗生物質がどのようなものか把握だけはできるようにしておきましょう。
呼吸を促進・安定させる薬
犬が呼吸困難になったり息が荒くなって過呼吸になったりするとかなり焦りますが、一刻も早く動物病院に連れて行くしかありません。犬は人間と違って救急車が使えないので、いつでも万が一の事態に備えて夜間診療をしている動物病院を把握しておき、すぐに分かるように部屋の壁にでも貼り付けておく事をおすすめします。
呼吸を促進させる薬を使用する場合
呼吸ができなくなった場合に動物病院で行われる治療と薬は呼吸促進役を使用します。このような薬は基本的に緊急を脱するための薬なので、必ずと言っていいほど量が多いと副作用の危険があります。
気管支拡張薬は中枢神経を興奮させる効果がありますが、当然ながら与えすぎると体に不具合が起こります。
トリマーとしては、カット中に呼吸困難になる事もないとは限らないので、いつでも緊急の処置をしてくれる動物病院と何箇所か連携しておくようにしましょう。
即効性のある薬の特徴
呼吸器系の薬は、いくつかの薬を組み合わせて処方するのが一般的です。例えば、気管支炎の薬には副腎皮質ステロイド薬などが使用されていますが、炎症は抑えられるものの細菌を殺す力はないのでいつまでも続けられません。
どのような病気でも同じですが、まずは緊急性のある治療を施し、そこから原因となっている部分の治療をして完治を目指す事になるでしょう。