自己資金の不足分を補う「融資」
よほど恵まれている人またはかなり前から貯金している人でなければ、トリマーとして働きながら自己資金だけで開業できませんね。
カットのスペシャリストでも、よほどの努力がないと開業できる程のお金を貯蓄するのは至難の業です。
従って、トリミングサロンの多くは開業するにあたり「融資」を利用されています。
しかし融資と言ってもその種類はさまざまです。無担保で保証人なしで借りる事ができる場合もあれば、連帯保証人を2人つけてようやく借りる事ができた、なんて場合もあります。
少しでも金利を低く抑えるためには
しかし、できるだけ借金の金利を低くして資金を集めたいところです。自己資金だけで不足している分の額がわかったら、次は親兄弟・親戚にあたってみましょう。
いくら血がつながっているからといっても、そんなに簡単には貸してくれませんね。ですので、親などに報告する時にも「事業計画書」を作っておくとかなり有効です。
また、金利の低い日本政策金融公庫や銀行から融資する際にも事業の概要や計画がしっかりしていないといけません。従って、資金集めの前に「事業計画書」をつくっておきましょう。
「成功する可能性」のアピールで実現可能な低金利融資
インターネットや新聞広告で誘惑している「個人事業向けローン」などは、ほとんどの場合が法律ギリギリの高金利で貸し付けます。
お店を開業する場合は、高金利で借りるメリットはほとんどないので、「低金利で借りて開業する」もしくは「我慢して自己資金を貯める」の二つに一つと言ってもいいでしょう。
「大金を借りる」を簡単に考えないように
低金利で何百万円ものお金を借りるにはさまざまな努力が必要です。貸してくれる側から「この人ならきっと大丈夫だ」と思わせないといけません。
お金を貸してくれる人に信用してもらうには「納得させられる事業計画書を作成する」「自己資金を少しでも多く貯める」「アピールできるモノを身につける」といった事が必要です。
大金は、借りるのも返すのも簡単ではありません。失敗して店をたたんでしまう事になった場合は、また一からトリマーとして働きながらコツコツ返していく事になります。
融資先を納得させるための事業計画書は「自分を見直すきっかけ」になる
しかし、しっかりとした事業計画を作成する事により「何が足りないか」「自分の得意分野は何か」などが改めて分かってきます。そしてそれらを修正、再構築しながらようやく自分が何をやるべきかが見え始めます。
自分の長所と短所を補うアイデアをしっかりとアピールできれば、低金利の融資を獲得でする事は可能です。
住宅ローンを使ってトリミングサロンをつくる「荒業」も
例外として、トリミングサロンで雇用されている利点を活かしたローンの裏技をご紹介しておきます。
お店を開業するには国民生活金融公庫や銀行または地元の信用金庫などから融資をするのが一般的ですが、これらはオーナーとして独立してから開業資金として融資する形です。
しかしもし現在正社員としてトリミングサロンや会社で働いているなら、住宅ローンを組んで、家の一部分をトリミングサロンにするという事も可能です。
この方法であれば、いくらでも好きなように改装・改築ができ、あらかじめトリミングサロンをイメージした自宅なので、大きな家をまるごと使って雰囲気を出す事ができます。
後で改築するよりは費用が少なく済む
ただしデメリットもたくさんあります。自宅型にはつきものの「移転が難しい」事と、住宅ローンに加えて改装のお金もかかる事です。
そうならないようにするには、あらかじめトリミングサロンにする部分を考えて計画的に家をつくることが必要になります。
気軽に立ち寄れる「友達の家」風に
自宅のお店なので「気軽に友達感覚で立ち寄れる店」にするのがベターといえるでしょう。カットのお客様がちょっと話をするためだけに入れるようなお店は、常連客も多くなる傾向があります。
散歩コースの途中にある立地はとくに有利です。近くに犬の入れる公園があるのも望ましいですね。