ウキウキ!トリミングサロン物件探し

雇われているお店でカットをしながら開業を夢見ている段階ではまだ実際の店舗を探す必要はありませんが、融資を申し込む段階まで行ったら、物件を見つける必要が出てきます。

慎重に行いながら早く見つける必要があるジレンマ

「物件なんて簡単に見つかりそうもないし、融資が決まってからでいいんじゃないの?」と思ってしまいそうですが、融資を申し込むにも物件の見積もりが必要になります。
かなり重要で慎重に決めなければならないにも関わらず、意外とゆっくりできないのがこの「物件探し」です。
気をつけたいのは「安い物件に飛びつかない」事です。居抜き物件があった場合は、改装費がかなりの低価で行えるのでついつい契約しがちですが、その前に入っていたお店が「何故継続できなかったのか」をよく調べてからにしましょう。

焦って書類にハンコを押す前に

不動産屋には相手の心理を読むのが上手な人もいますから、「すぐに契約しないと取られちゃうよ」といったニュアンスの事を言ってくるかもしれません。しかし、そこは我慢して慎重になりましょう。
家に帰って誰かと相談しても遅くはありません。一晩で契約された、なんて事は絶対にないとは言えませんが、可能性としてはかなりゼロに近いはずです。
トリミングサロンの開業はやり直しがききません。物件選びは成功するかしないかの大きな分岐点にもなりかねません。迷ってストレスが溜まる事もありますが、そんな時は大好きなワンちゃんの顔を見て、大好きなカットに打ち込んで気晴らしをしましょう。
「トリマーができればそれでいい」と気楽に考え、「開業しないと!」などと自分を追いつめないようにしましょう。焦らないことも成功の要素のひとつですかもしれませんよ。

「特別なモノ」があるトリミングサロンは強い

どのようなお店を開業するにせよ、必ず言われるのが「コンセプトをはっきりさせる」という事ですね。誰でも言っている事ですが、当たり前かつ重要な項目です。
自分で強い意志を持っていればコンセプトはなかなか揺るぎませんが、意志が弱いと揺らぐ事が多々あります。
例えば、「トイプードルのカット専門のサロンにしよう」と決めたものの、安い居抜き物件があったので心を奪われ、大型犬を飼っている人が多かったために結局こだわりのないお店にしてしまった、といった感じです。

コンセプトは自分を中心に決めるのが理想

お店のこだわりは、自分本位で決めるのが効果的です。周りの環境に合わせてコンセプトを決めてしまうと、今後も外的要因に振り回される事になります。
お店の作りや看板の形・色も、自分の持っている強みを前面に出したコンセプトの従って作りましょう。
ただし例外として、ホームセンターなどに入っているペットショップのサロンは、どのような犬種でもOKのこだわりのない感じが逆に喜ばれます。

努力の積み重ねが強い基盤を作る

自分の強みは、一朝一夕でできるものではありません。トリマー時代から毎日築き上げてきた技術の賜物です。だからこそ他の人には簡単に真似ができないものになります。
もし開業しようと考えているけど何もない、という方は、今からでも遅くないので、ひとつのこだわりに挑戦しながら仕事をしてみましょう。アメコカの足のカットのバリエーションは誰よりも豊富だ、のようなものでも構いません。
誰でもやっていそうな事でも、少し頭をひねればアイデアは生まれます。大事なのは、そのアイデアをものにしていく努力と継続です。今からでも遅くはありません。頑張って「自分のモノ」を創り上げていきましょう。

一般的なトリミングサロン開業費は?

どのようなお店でも、出店するにはまとまったお金が必要になりますね。トイプードルなどのカット技術に自信があるものの資金がない為に独立したくてもできないトリマーはたくさんいらっしゃいます。
独立するためには、無駄遣いを控えて貯金をし、少しでも融資が有利になるように自己資金を蓄えなければなりません。

仕入れは必須ではないものの店舗・備品などの費用がかかる

ただやみくもに「独立したい」と思うだけではなかなか現実は近づいてきません。今はまだ無理でも、どれ位のお金があれば開業できるかを把握して明確な目標を立てておくと、モチベーションが高まり、夢も少しずつ近づいてくるでしょう。
最初にかかる費用といえば店舗にかかるお金を思いつきますが、備品やトリミング設備の購入費、広告宣伝費、維持費も馬鹿にできません。
ただ、トリミングサロンは仕入れを必要としないサービス業なので、極端な話、仕入れはゼロでも営業ができます。物を売る商売よりはその点が有利と言えます。

居抜き物件に飛びつくのはやめよう

どのような物にお金がかかるのかをざっと把握しておきましょう。
店舗の費用としては、その形態によって違いますが、賃貸の場合はその初期費用と改築費用が必要になります。良い居抜き物件が見つかれば改築費は安く済みますが、よほど運が良くないと無理でしょう。
また、居抜き物件に限定して探してしまうと、自分のコンセプトとかけ離れたお店が出来がちです。この方法はおすすめできません。
トリマーとして働いているので、設備や備品がどの程度必要かは把握できますね。マイクロバブルなどを取り入れたい場合はどの程度必要かを計算しておきましょう。

トリミングサロンを開業する際の経費いろいろ

独立するために必要なのは店舗の初期費用や改装・改築に要する費用が主ですが、成功させるためにはそれだけでは足りません。

広告宣伝費は多めに見積もろう

少しでも多くの人に知ってもらうためには、さまざまな手段での広告宣伝をしなければなりません。ホームページはもちろん、チラシなどのアナログ的な広告手段も必要です。

また、お店のコンセプトによっては洋服やグッズをたくさん仕入れた方が良い場合もあります。
例えば、トイプードル専門店であれば、専用の洋服やグッズをたくさん仕入れたりしているだけでも楽しいスペースにすると、お店にしょっちょう寄りたくなりますね。
場合によってはTシャツやマグカップなどのオリジナルグッズを作った方が盛り上がる事もあります。

計画段階ではやりたい事を遠慮しない

コンセプトをはっきり出すには、店内を飾る備品や雑貨も多く取り揃えたいところです。木目調にしたい、自然な感じで緑を取り入れたい、アジアンテーストにしたい、などなど…

実際にお店を出す際には色々と削る箇所も出てきますが、開業を考えている段階では、やりたい事をすべて書き出してみるといいでしょう。その中から妥協点などが出るとしても、想像するのはタダですから。