オーナーになりたい!と思うのは自然の感情?

トリマーの方に夢を聞いてみると、多くの方は「自分の店を持つ」と答えてくれますね。そう答えてくれなかった方でも、一度は自分でお店を持ちたいと思った事はあるのではないでしょうか。

現実的には難関がたくさんありますが、頑張っている人こそ、自分のカット技術をもっと生かすために、理想的なトリミングサロンを作ってみたいと思うのは自然の感情ですね。

雇われていた時代とは悩みの質が異なる

トリマーとしてオーナーの命令に従ったり店長に叱られたりすると「責任者は指示するだけでいいから楽でいいな」と思う事はありませんか?

確かに雇われトリマーは大変な事がたくさんあります。可愛らしいワンちゃんや優しい飼い主様だけなら楽しいのですが、嫌なお客様にも笑っていなければいけませんし、気も遣います。
お店の方針にも従わなければなりません。

しかし、独立すればわかりますが、オーナーの苦労はもっと異種なもので、トリマー時代とは比べ物にならない「死活問題」な悩みが出てきます。「雇われていた頃の方が楽だったな」と思う事も多くなるでしょう。

肝心なのは「自分にしかない」を創る事

独立するのに年齢は関係ありません。
逆に、若すぎると金融機関の融資が受けにくいという事もあります。情熱と努力の積み重ねがあれば、周りの協力を得る事も可能です。

成功しているトリミングサロンのオーナーは、何らかの特技を生かしている事が多いようです。
例えば、イラストが得意であれば店内にたくさんの絵を飾ったりしています。

「何も特技がないからダメかも」と思っても諦めるのは早計です。今から開業までまだまだ時間はあります。それまでに「自分にしかできない何か」を創り上げていきましょう。

イラストを例に挙げましたが、当然カットに関連する事でも構いません。
「テリアのブラッキングなら負けない」や「コッカーの足のカットは自信がある」といったトリミング関連の特技でも、開業する際には大きな武器になるでしょう。

料金設定は?

トリマーとして仕事をしていた頃は、お客様のカットをしていれば定期的に給料が貰えたのですが、自分でトリミングサロンを開業するには、自身でカットコースやシャンプーコースの価格を考えなければいけませんね。

地域によって大きな開きがあるトリミング価格

多くのオーナーが苦労するのがこの「料金設定」です。もし開業するお店が今まで働いていたサロンと同じエリアであればその料金を参考にできますが、義理や都合などで離れた場所にする事が多いでしょう。

人間の美容でもその地方によって価格設定に差がありますが、トリミングサロンの場合はさらに顕著です。
東京23区のなかでも世田谷区や港区などの都心部ではトイプードルのカットコースが10,000円を超えるお店が多くあります。

周りのお店の調査と周りの意見を取り入れて決定しよう

いちばん無難なのは、自分が開業する地域のお店の料金データを全て集め、平均を出す事です。
とは言っても、実際に作業をする時間と来店されるお客様の数を照らし合わせ、利益が出るようにしなければなりません。

また、お店のイメージとのバランスも大切です。高級感をコンセプトにしているなら、スピードと価格重視よりも丁寧なカットで価格は高めにするのがベターですし、逆の場合もしかりです。

いずれにせよ、じっくりと時間をかけて、色々な人の意見も聞きながら決定するようにしていきましょう。