公園でワンコと一緒に営業活動

有料の広告や無料のインターネット戦略は是非取り入れておきたい販促活動ですが、自分と飼っているワンちゃんだけでできる有力な宣伝「営業」というのもあります。

公園や広めのショッピングモールの休憩所など

人に自分の言葉でお店を売り込むのはちょっと…という人でも、ワンちゃんの散歩で飼い主同士で気軽に話すのは平気、という人は多いのではないでしょうか。

時間があれば、看板犬を引き連れてお店の宣伝に精を出してみましょう。
いちばんオーソドックスなのは「公園」ですが、ショッピングモールの広場も結構おすすめです。

ドッグカフェも積極的に利用してみよう

お金がまったくかからないというわけではありませんが、ドッグカフェやテラスに犬が入れるカフェにもできるだけ行ってみましょう。

常連になればお店でも宣伝してくれるかもしれませんし、カフェに来ている飼い主さんと仲良くなれば、直接伝えるのはもちろんお友達に紹介してもらえるかもしれませんよ。

色々な飼い主と話して情報を収集しよう

トリミングサロンのメインはカットやシャンプーなどの施術ですが、物販の売上で稼いでいるお店も少なくありません。

また、常連客が多ければその分グッズやフードの売れ行きも期待できます。しかし、購入意欲があっても自分の欲しい品がなければ買ってはくれませんね。

数少ない商品を効率よく買ってもらいたい

大型のペットショップであれば、さまざまな商品を数多く仕入れる事ができますが、小さなカット専門店では「売れる商品」を厳選して仕入れる必要があります。

お店のコンセプトを強くするために、それに沿った商品を並べておけばお店の特徴が出て個性がはっきりする効果もありますが、やはり売れなくては意味がありませんね。

犬の飼い主と積極的に会話する癖をつける

売れる商品を上手に仕入れているオーナーは、お客様のニーズを掴んでいます。そのなかには、お客様と会話をたくさんして「どのような商品を欲しがっているか」を研究している熱心な方もいらっしゃいます。

また、お客様からの会話だけでなく、自分の愛犬と一緒に近所の公園や散歩コースに積極的に出かけて、色々な犬の飼い主に話しかけて「どんな商品が売れそうか」を市場調査し、仕入れの参考にするという方法もあります。

普段の生活にコミュニケーションを積極的に取り入れ、一人でも多くの犬の飼い主と話すようにすれば「費用対効果の高い情報収集力」が身につくようになるでしょう。

カットコース初回50%引き!は是か非か

トリミングファンでもクーポンを発行していますが、なかには初回限定で50%(半額)という破格のサービスをしているお店もいくつか見受けられます。
これほどの割引を実践するには勇気と決断が必要で、失敗すると赤字になってしまう事もあります。しかし、長期間その割引率を変えないで経営を成功させているお店もあります。

リピーター獲得のための新規顧客獲得という事を忘れずに

詰まるところ、どのような初回サービスでも、カットコースなどの単価が高いお客様が再来店してくれるかどうかが全てといえます。割引してもしなくても、お店に来て気に入るかどうかが問題です。

しかし、半額などのインパクトをつけたチラシなどを使わないとお店に来てくれない、というような条件下にあるトリミングサロンも多々あります。近所に老舗のお店があったり、交通の便が悪かったりする場合に顕著なようです。

博打にならない事を裏付けるデータがあるか

しかし、実績がないのにそのような割引をするのはギャンブルに等しいといえるでしょう。
おすすめなのは、毎月新規顧客とリピーター客の割合を犬種ごとに分けてきちんと統計でデータ化する事です。
そのうえで、リピーターが予定以上に獲得できていれば、思い切って新規顧客の単価を下げても良いかもしれません。

ただ、常連客が「自分の時はなかったのに」と嫌な気分にならないように、リピーターに対する割引も並行して行うといいでしょう。
一時的に客単価が落ちるかもしれませんので、それを計算して初回割引を行うようにしましょう。

地元にトリミングサロンを出店する有利な点

物件探しはどのようなお店を開く人でも慎重行う超重要なイベントで、簡単に最良な場所や建物は見つからないので結構大変です。
そのような中でも、子供の頃から住んでいる場所にオープンできる人も見受けられます。そのような人はかなり有利な条件をあらかじめ持っているといえます。

口コミ効果を利用しやすい地元での出店

ずっと住んでいる地元であれば、どの辺りに犬を飼っている人が多いか、犬の遊べる場所はどこかを把握しているので、ポスティングや聞き込み調査も簡単に効率よく行えます。

知り合いが多いのも有利です。「Aさんがトリミングサロン立ち上げたらしいよ」とか「Bさんの娘さんが立派になって独立した」などといった噂が口コミとなって走ってくれます。

子供ウケするロゴの広告看板を

看板は電柱広告をする際にも地の利が生きるでしょう。小学校や中学校の近くに目立つ広告を出しておけば、子供が親に「ワンちゃんのお店ができたみたい」などと宣伝してくれるでしょう。
学校の近くに広告を出す場合は、トイプードルのロゴなど可愛いデザインにするのが良いでしょう。

そのようなたくさんの有利な点があるので、もし自宅が地元にあり、改装してお店にする事が可能であるなら一考する価値はあります。

その場所がトリミングサロンに適しているかどうかにもよりますが、口コミというのは簡単に利用できるものではありません。是非有利さを生かしてください。

将来の目標を絞って最初の店舗を構えよう

トリマーとしては念願でもある独立開業ですが、せっかく大金を貯めたり借りたりして大きな事をするのですから、将来設計や目標も頭に入れておきたいところです。

「なんとなく」ではなく具体的にイメージしておく事が重要

「趣味程度で近所のワンちゃんや知人とのコミュニケーションをとれればいい」と考えるなら、それはそれで「お店を維持する事」が目標になります。
しかし多くの人は「できれば売り上げを右上がりに上昇させ、新店舗や今のお店を拡大したい」と考えているはずです。

目標に合わせて最初の店舗をつくろう

お店を拡大していくには、大きく分けて2つのパターンがあります。
今の店舗をそのままに、もしくは近所の大きな敷地に移転するケースと、同じようなお店を他の場所に出店するケースです。

地域を絞ってお店の面積と規模を拡大していくのであれば、できれば広範囲に人口が多く、駐車場を多数確保できる場所が望ましいでしょう。
住宅街では改築は難しいので、大通りに面していてお店がたくさんあるような場所が理想と言えます。

チェーン店をつくる場合は、ひとつひとつのお店は小さくても構わないので、経費を節約するためにも最初から小規模な店舗を構える方法もアリですね。
ただ、小さくても「クールなカットにこだわったお店」といったような「専門店」のイメージは大事にしたいところです。

展開や拡大に成功しているオーナーは

店舗を拡大できる条件としては、2階を買い取って増築できたり隣を改築してトリミングサロンを拡大できなければならないので、全てのお店が可能というわけではありません。

無理のない計画で店舗を上手に拡大

「近所の広い敷地に移転する」のは、物件が見つかれば可能なので比較的容易です。この方法を取って店舗を大きくしているオーナーさんはたくさんいらっしゃいます。

店舗を拡大する場合は、「トリミング専門店」から「複合型のペット施設」にするケースが多いようです。
ドッグランを設けたり、カフェスペースをつくったり、トイプードルの洋服をはじめとするワンちゃんのグッズやフードの物販に力を入れたりするのが一般的です。

動物病院と提携できれば、1階はトリミングで2階は動物病院にすれば理想的です。お互いにとってメリットがあり、多くのお客様は安心感を持って預けてくれる事でしょう。

カットに自信やこだわりがあるならチェーン店戦略も

それに対してチェーン店を展開する戦略もあります。トイプードルのカットにこだわりを持っていたり、ドッグショーで活躍しているトリマーがいるならこちらもおすすめです。

複合の施設は便利ですが「カットが上手」というのをアピールできるのはトリミング専門店といえます。
地域密着型で大きくするなら複合施設、トリミングにこだわるならチェーン店、といったところでしょうか。