カットやシャンプーだけしていたい!数字は苦手!
トリミングサロンでのほほん〜と、カットスタイルをキメキメにし、お客様にも喜んでもらって過ごしていたトリマー時代。
収入は少ないものの大好きなワンちゃんと一緒に仕事ができ、責任もそれほど感じなかった「あの頃」。しかし、独立開業をするという志や夢は、そのような生活を捨てても掴みたい「トリマーの夢」でもあります。
トリマーは数字よりトイプードルとハサミが好き
独立開業イコール「個人事業主」。会社の社長とは似て非なるものですが、経営者には変わりありません。経営者という事は「税金を自己責任で申告する」必要がでてきます。
ワンちゃんの扱いやカットはプロ級だけど、経理や簿記はやったことがない!数字が大嫌い!というトリマーさんは少なくありません。というよりたくさんいらっしゃいます。
カットを覚えるより圧倒的に簡単!な簿記
どのようなトリミングサロンのオーナーでも、最初は経理などさっぱりわかりません。ですがいつのまにか「私は青色申告だよ~」なんて気楽な事をおっしゃいます。
数字が苦手、というのは一種の先入観です。カットの技術も一朝一夕で身につくものではないように、経理や簿記も毎日の積み重ねで慣れて覚えるのが普通です。
「犬のカットは限られた人にしかできないけど、申告なんて個人事業主なら誰でもやっているもの。」と思って自信を持って挑んでください。
トリミングサロンを経営する前に簿記を習うと効果的??
犬の扱いがプロの人で「数字やパソコンが苦手」という人は結構多いようです。
トリミングサロンは多くの場合個人事業として始めるので、税金の申告は自分で行わなければなりません。少しでもその「苦手意識」を克服しておきたいところですね。
仕訳と聞いただけでうんざりしていませんか
商業高校出身の人であれば少なからず簿記には携わっている筈ですね。税金の申告でいちばんネックになるのが「費用」「収益」などの区別です。
税金が安くなる可能性が高くなる青色申告では、費用・収益に加えて資産・負債などの意味も理解しておかなければなりません。
簿記を習った事がある人ならわかりますが、なんらかの経営上の取引があると「仕訳(しわけ)」というのを行います。
この仕訳に費用や収益などが登場するのですが、ここでやっかいなのが「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」といった用語です。
いざという時に焦らないようにするために
これを理解するには、何度も仕訳の練習をするのが一般的です。そして、何度か繰り返しているうちに意味が理解できるようになります。
カット技術も一朝一夕で身につけたものでないように、簿記の「しくみ」も慣れるに従ってわかるようになります。
簿記が理解できればまず税金の申告前の帳簿づけに苦手意識がなくなります。
青色申告ソフトで入力していても、簿記の理解力があるのとないのでは、間違いが出たり合計が合わなかった場合の「焦り度」が全然ちがいます。
今からでも、少しずつ「簿記」に触れておくようにしましょう。
後回しにすればするほどストレスも溜まる
トリミングサロンを立ち上げる際にいきなり会社にする人は稀なので、個人事業主からスタートというのが一般的です。その場合は4月が申告の〆切になります。
ほとんどの人は苦手意識のあまり寸前になってから急いで書類を作ります。しかしそれは効率が悪く、苦手意識をさらに増殖させ、間違いのもとにもなります。そしてなんといっても「すごいストレス」になります。
犬のカットと同じ!毎日少しずつやるだけで理解できる
経理や簿記は「毎日少しずつ」やっていくのが大・大前提です。毎日やっていると少しずつ慣れていき、苦手意識も克服できます。
簿記が出来る人は口を揃えてこういいます。「借方・貸方って最初はチンプンカンプンだった」と。毎日少しずつ経理・簿記に触れているうちに理解できるようになります。
トリミングと違って「失敗しても良い」という気楽な作業
はじめてトリミング台の上にワンちゃんを迎えた時の気持ちを覚えていますか?「失敗したらどうしよう」と思いましたか?
簿記なんて生き物ではないので失敗してもかまいません。昔はボールペンで書いたりしていましたが、今はソフトを使って入力するだけなので、何度でも修正できます。
このような「簡単な仕事」に苦手意識を持ってしまうのは「税金=ややこしい」という先入観です。慣れてしまえば、どうって事はありませんよ。
今すぐにでも確定申告ソフトを購入!
確定申告の〆切は4月です。多くの人は3月くらいから焦り始めて税務ソフトなどを購入したりしますが、とんでもない話です。
税務ソフトは、毎日少しずつ入力すると「すごく楽」です。が、溜めて溜めて一気に入力しようとなると、すごく大変です。しかもその溜めている間に変な「罪悪感」も出来上がってストレスにもなります。
確定申告なんぞデータが全て揃う1月に終わらせてしまおう!
毎日少しずつ入力していると、今の税務ソフトであればほんの少しで決算処理をしてくれます。毎日入力しているので苦手意識も克服できているでしょう。
こんな「カット以外の事務処理」にストレスを感じたり時間を使うのははっきり言って無駄で、社会的損失です。是非毎日の記帳を「習慣づけ」して、カットに時間と労力を使って素敵なスタイルのワンちゃんを1頭でも増やしててください。
仕方なくやっている「作業」がいつの間にか「経営の武器」に!
溜めてしまって締め切り前に慌てて入力するようでは、簿記の知識や確定申告の事が全然身につきません。
そしてそれ以上に損失なのが、「トリミングサロンの経営状態が把握できない」事です。
毎日データを入力していると、「今日はトイプードルのカットが多かったな」とか「シャンプーのお客さんが増えてきた」というのが客観的に理解できます。
さらに月別のデータもワンクリックで出てくるので何かと役に立ちます。自分なりに細かくデータを分ける事も可能なので、新規客が減っていたり固定客が離れている、何てこともすぐにわかります。
「確定申告のために仕方なくやる」のではなく「売上を伸ばすために毎日入力する」という意気込みで頑張ってください。