結膜炎
まぶたの近くで、比較的目の上の方に位置する結膜に炎症がおこる病気です。症状が軽い程度の結膜炎は犬の目の病気のなかでも多く見られる症状です。まぶたのまわりが赤く腫れ上がるのが特徴です。
角膜炎
その名のとおり、目にある「角膜」に炎症がおこる病気の総称です。犬の角膜には5つの層があります。表面に炎症ができる角膜炎を「表層性角膜炎」とよび、深い部分に炎症ができると「深層性角膜炎」と呼んでいます。
ドライアイ
涙が分泌されないために起こる症状です。乾性角膜炎ともいいます。慢性の場合と急性の場合がありますが、慢性でなかなか症状が良くならない場合には手術をする場合もあります。
角膜の裂傷
犬同士でじゃれあっている時に角膜を傷つけたりして傷口から眼球の内容物が出てくるほどの深い傷を負った状態を角膜裂傷といいます。放っておくとどんどん傷口の傷が悪化していくので注意が必要です。
眼球突出
シーズーによく見られる症状ですが、トイプードルにもみられる事があります。目に衝撃をあたえると眼球が飛び出すことがあります。とくに頭が短いシーズーをはじめパグ・フレンチブルドッグなどのような犬におこります。放っておくと予後が大変になるので早期治療が肝心です。
白内障
犬によく見られる、眼球が白くなる病気です。眼の表面が部分的に白くなった時にはいろいろな原因が考えられますが、最悪の場合はこの白内障の可能性があるので、油断せずに動物病院ですぐに診てもらうようにしましょう。進行すると失明する恐ろしい病気です。
緑内障
眼球の水晶体の近くにある虹彩などを総称してブドウ膜とよんでおり、その部分に炎症が起こる症状をブドウ膜炎と呼んでいます。このあたりに炎症がおこると、眼球から出血しているように見えます。にごることもあります。
ブドウ膜炎
眼球の水晶体の近くにある虹彩などを総称してブドウ膜とよんでおり、その部分に炎症が起こる症状をブドウ膜炎と呼んでいます。このあたりに炎症がおこると、眼球から出血しているように見えます。にごることもあります。
網膜剥離
白内障や緑内障は眼球に異常が見られるのですぐに発見できますが、この網膜剥離は見た目ではわかりません。先天性の場合もありますが、多くは事故や病気が原因でおこります。
眼けん炎
まぶたの周りが赤く腫れる症状を眼けん炎と呼んでいます。痛みがでてくるとトイプードルはしきりになめるので、どんどん症状が悪化していきます。放っておくと化膿して膿がみられたりします。
チェリーアイ
第三眼けん腺という部分が赤く腫れあがって、さくらんぼのような形と色をしているためにこのような病名がついています。放置して犬がこすったりすると、他の部分の炎症につながって悪化してしまいます。
眼けん内反症
まぶたが内側にめくれてしまっている状態です。人間にも起こる症状です。放っておくと次第に目の周りが赤く腫れあがってきます。痛くなってこすっているうちに角膜炎などのほかの症状が併発することもあります。
眼けん外反症
眼けん内反症とは逆に、まぶたが外側にめくれている状態です。まぶたが外にめくれると、角膜などの普段は内にかくれている部分が露出してしまうため、炎症が起こりやすくなります。
トイプードルに多い白内障
白内障には先天性の場合と後天性の場合があります。先天性の場合には1歳になるまでに発症することがほとんどです。
白く濁って見えるのは、水晶体の一部または全部が白く変色しているからです。水晶体は目の奥の方にあるので、初期症状としては目の奥のほうが白くなっていきます。目の表面が白くなっているときは白内障ではなく角膜炎などの可能性があります。
病気が進んでいくと視力が低下していくので普通に歩くことがだんだん困難になってきます。トイプードルがふらふらとまっすぐ歩けない時は目に異常がないかどうかをチェックするようにしましょう。
白内障になったトイプードルを繁殖に使うとその子供にも遺伝する可能性があります。買う際にブリーダーに親が患った病気を詳しく聞いてみるのがいいでしょう。
まつげがめくれる眼瞼内反症
大きな目が魅力的なトイプードルですが、まぶたが内側にめくれやすい特徴も持っているので注意が必要です。
めくれる事自体に問題はないのですが、内側にめくれるとまつげが目に直接入るので、角膜や結膜を傷つけてしまって炎症を起こす危険性があります。
めくれているのを正しい状態に戻すのは意外と難しく、場合によっては手術が必要なときもあるので、むやみに自分で元に戻そうとすることは危険です。獣医師に相談しましょう。
結膜炎
図の部分に炎症ができた症状を結膜炎といいます。結膜はまぶたの近くにあるので、トイプードルのまぶたが赤くはれるような印象です。
結膜炎になる原因はさまざまで、目のまわりの毛か何かが目に入ってこすっているうちにはれてしまう場合や、シャンプーなどの刺激物が目に入ってしまった場合、他にはアレルギーや感染症なども考えられます。
ウイルスが原因の場合も
家でできる対処法は、目のまわりをできるだけ清潔な水、できればホウ酸水で丁寧に洗い、足で目のまわりをこすらないようにするためにエリザベスカラーを首につけます。カラーがない場合は、足に包帯を巻くことによって応急処置ができます。
ウイルスなどの感染による他の病気から併発している場合もあるので、なるべく早く動物病院に連れていくことが重要です。
角膜炎
図の赤い部分(角膜)に炎症が起こる症状を角膜炎といいます。
図ではわかりませんが、角膜は5つの層からできていて、そのなかでも外側に近い、浅い層にできる炎症を「表層性角膜炎」とよび、奥のほうにできる炎症を「深層性角膜炎」とよんでいます。
炎症が軽いうちはそれほど痛がりませんが、炎症が広がってくると痛みが強くなり、目をしきりに気にしたり、何度もまばたきをくり返すなど、目がショボショボしている感じになります。
角膜炎が進んでくると、トイプードルの角膜は白く濁ってきます。さらに進むと濁った部分が腫れあがってきて、血管のようなものが浮き上がってきます。この血管のようなものは、炎症に抵抗するためにできたもので、角膜炎が治っても残ったままになることもあります。
原因を突き止めるのが重要
角膜炎になる原因としてはさまざまなものが考えられます。シャンプーなどの刺激物が目に入った場合は、他の病気と併発している可能性は低いですが、ウイルスなどに感染して角膜炎を併発している場合もあります。
動物病院で行う治療としては、まず、外傷性のものなのか、それともウイルスなどの感染性のものなのかなどの原因をつきとめて、感染性のものであればそちらの治療を行いながら角膜には点眼薬などの処置を行うことになるでしょう。
角膜炎用の点眼薬は何種類かあるので、市販の点眼薬では悪化する場合もあります。
角膜炎をはじめ、犬が目の炎症をおこした場合はどうしてもこすったりしてしまって悪化するケースが多いので、エリザベスカラーをつけるのが良いでしょう。