滑りにくい素材のマットで
カットスタイルが楽しめるトイプードルですが、見た目が可愛いだけでなく元気も一杯なのが魅力でもあります。部屋の中でも動き回る活発な犬なので、滑りやすい床材だと足に負担がかかります。
目安としては「自分が靴下を履いていてもすべらない床が良い」というのがあります。当然、フローリングをそのままにしておくとすーっと滑ってしまいますよね。こういう床はトイプードルの足に負担がかかります。なんらかの工夫をしましょう。
おすすめなのは、部分的に洗ったり交換できるジョイント式のマットです。最近では色々な柄が販売されているので部屋に合わせたものを選ぶことができます。インターネットやホームセンターなどで探してみましょう。
トイプードルの健康を重視した部屋づくり
犬の健康を維持するのは、動物病院で定期検診をしたり、いきつけのトリミングサロンをつくって、カットの際に定期的に毛や皮膚をチェックしてもらったりするのが効果的ですが、普段から自分でできる事もたくさんあります。その筆頭はもちろん毛のケアですが、部屋の環境を整えることによって健康を促進させることも可能です。
部屋をリフォームするなら壁は珪藻土に
賃貸に住んでいる方の場合は壁の素材を変えることはできませんが、一戸建てやマンションを購入している方は、壁にも健康の工夫を凝らすことができます。
「珪藻土(けいそうど)」という壁の素材は、消臭と除湿を促す成分を持っているので、人工的な消臭剤に頼らず防臭をすることができ、とても健康的です。
しかも、この素材はもし口に含んでしまっても害が少ないと言われています。壁をかじる犬はそれほどいませんが、万が一の事を考えるとこのような壁を使用するに越したことはありませんね。
除湿も健康にとって大事なポイント
珪藻土という素材を使用した壁は除湿の効果もあります。ただ、梅雨などの湿度が高い時期では壁の工夫だけでは足りないので、除湿器や除湿機能のあるエアコンなどを上手に使いましょう。
犬は体に蒸れやすい部分をたくさん持っています。主に脇の下、首回り、耳の裏などがそうです。これらの部分は蒸れるとそこから肌の病気になり、感染して全身に回ってしまう事もあります。湿度の高い時期はとくにその辺りを注意してケアするようにしてください。
おもちゃで遊んでみよう
「犬が遊ぶ」という行為の効果は、ストレス解消だけではありません。飼い主とのスキンシップを高めたり、脳の発達にも好影響を与える事もあります。飼い主が主導権を握ってトイプードルにおもちゃを与え、遊びが終了する時間も自分で決める事によってリーダーシップを図る事もできます。
ねだられてから遊び始めるのはNG
おもちゃをトイプードルの部屋から見える場所に置いておくと「ねだる」癖がついてしまうのでおすすめできません。「遊ぼうよ」とねだられてから一緒に遊んでしまうと、犬目線からすると「遊んでやってる」という感覚になります。必ず「おもちゃで遊ぶ時間だよ」といった感じで飼い主主導で始めるようにしましょう。
毎日同じ時間に遊ぶ、という方針を取っている方もいらっしゃいますが、この場合も「トイプードル主導」にならないように注意する事が重要です。「そろそろかな」と犬が思った時に遊びをせがむので、その時は無視して、大人しくなってから始めるのがリーダーシップを高めるには有効です。
また、トリミングサロンでカットする際に大人しくできた後など、ご褒美として遊んであげるのはしつけとして理想的です。
管理できない時間は壊れにくいタイプを
出かける時におもちゃを与えておくと、しばらくそちらに夢中になってくれるので大変助かりますが、管理できないので危険は付きまといます。飲み込む恐れのない壊れにくい素材の大きめのおもちゃが良いでしょう。
おすすめなのは、中におやつやフードを閉じ込める事ができるコングです。デンタルガムは飽きるのが早いのが欠点ですが、コングの場合は中に入れる食べ物を変えれば永久的に使う事ができます。
ぬいぐるみは、トイプードルが喜ぶおもちゃのひとつですが、簡単に歯でカットしてかみ砕く事ができるので、置きっぱなしにしておくのは危険です。帰ってきたらバラバラになっている事がないように気をつけましょう。
トイプードルの体調管理と検査
飼い主ができるいちばん身近な体調管理は「便のチェック」です。いつも下痢気味だと「今日もだね」という軽いノリで片付けてしまう場合がありますが、慢性化しているのは油断できません。徐々に水分がなくなっているので脱水症状になる場合があります。
検査がおすすめ
普段から便が柔らかい子の場合、体質と思われがちですが、食べ物が合っていない、体に何らかの不具合があるなどの原因の場合もあります。
トリマーの方がこのような相談をカットしているトイプードルの飼い主から受けた場合は、動物病院での検査を勧めてあげましょう。ペット保険に入っていない方などは頻繁に病院に行くことをためらいますが、病気が重くなってからではさらに費用がかかる事を教えてあげましょう。
いくつかの原因が考えられる
慢性の便の不調でありがちなのが、アレルギーです。アレルギーというと蕁麻疹や発熱をイメージしますが、便に出ることもあります。軽度なアレルギーなので気がつかずに同じ食事を繰り返している、という事があるかもしれません。
消化器官に何らかの寄生虫がいる場合もこのような症状になるようです。病気でもなく食事を替えても症状が変わらない時は疑われる原因です。
また、食事の量が多すぎる時も慢性の下痢になります。体の大きさと年齢から食事の量を計算していても、胃が小さかったり消化力が弱いと量を減らす必要があります。
食事についての基礎知識
犬はもともと肉食ですが、長年人間と一緒に暮らし、改良されていくに連れて人間と同じような食事が理想になってきました。
犬にとって理想の食事は年齢ごとに変わってきます。子供のうちは代謝が良いのでカロリーが多めでかまいませんが、シニアになってくるとミネラルやビタミンを多く含んだ食事が必要になります。
犬に必要な栄養素は人間とほぼ同じ
近年では、犬は人間と同じような生活をするようになっています。トイプードルなどの長毛犬種は人間と同じように定期的にトリミングサロンに行って素敵なスタイルにカットし、肉だけでなく野菜の成分も含んだ食事で栄養を補給します。
犬に必要な栄養素は、人間と同じような成分で、炭水化物・タンパク質・脂肪・ミネラル・ビタミンの五大栄養素です。バランスは年齢やその大きさなどによって変化しますが、基本的な成分は同じです。
野菜の消化力は弱いので注意
人と似たような栄養素を必要とするトイプードルですが、消化力は人間と比べて劣るので注意が必要になります。特に植物性の食べ物をそのまま与えると危険です。一般的に知られているネギ類を筆頭に、人間にはありがたい野菜でも犬には危険な物がたくさんあります。
消化が苦手な犬にとって便利なサプリメントも多く市販されていますが、与えすぎると逆に栄養が偏ってしまいます。与える際は獣医師と相談してできるだけ少なめに抑えるのが理想です。