尿の検査方法

病気の減員を知る有効な手段として多く取り入れられているのが尿検査です。検査によって異常が分かる箇所は、尿を作り出す腎臓はもちろん、体の臓器を中心としたほとんどになります。尿検査をするタイミングとしては、普段の色と違うと感じた時、血が混ざっていた時、回数が多くなったり少なくなったりした時です。
カットやシャンプーが仕事のトリミングサロンで尿検査をやる事はありませんが、マメ知識として知っておきましょう。

色々な方法や目的がある尿検査

動物病院で尿検査を行う際には、最初に出た尿は取り除き、途中の部分を採取するのが一般的です。また、目的によって検査の種類が若干変わってきます。
例えば、腎臓に異常があるかどうかを調べるときに取る方法として「比重検査」というのがあります。これは、尿がどれ位濃縮されているかを調べる検査です。糖尿病を患っていると正常値よりも高い数値が出ます。また、腎炎にかかっていると尿を濃縮する力が弱まっているため、通常より低い数値が出るのがわかります。

尿タンパクを調べて病気の有無を調べる事も

尿に含まれているタンパク質を調べる検査もあります。タンパク質が含まれている尿をタンパク尿といいますが、運動後でなければほとんど見られる事はありません。検査して尿にタンパク質が大量に見つかると何らかの病気になっている可能性が高いといえます。
そのなかでも、腎臓の病気を患っている場合にタンパク尿が出る事が多いようです。同じタンパク尿でも腎臓の手前の障害から起きる腎前性、腎臓の機能障害から起きる腎性、腎臓から尿道までの間近辺に障害がある腎後性に分ける事ができます。

赤血球・黄疸なども調べられる尿検査

尿の中には赤血球が含まれている事があります。ただ、その場合は肉眼では確認できません。肉眼で確認できる程血がでていたら尿道炎をはじめなんらかの病気になっている事は明らかです。しかし、肉眼で見えない赤血球が尿に混ざっていると、レプトスピラ症の疑いが持たれます。これを尿潜血と呼んでいます。

赤血球の反応が出た場合は顕微鏡で検査

尿に異常が見られた時は、さらに尿に含まれている物質を顕微鏡で調べる方法が取られます。尿路結石を患っていると赤血球が多く見られるようです。また、白血球が多く見られると尿路感染症が疑われます。このように、尿でもさまざまな病気がある程度把握できるようになります。
カット専門で仕事をしているトリマーには関連がありませんが、看護師を兼任している方であれば顕微鏡で白血球などを見た事があるのではないでしょうか。

肝臓が悪いとビリルビンが検出される

尿で黄疸を調べる事もできます。肝臓または胆道に異常がある場合に検出されます。血液中にはビリルビンという物質があるのですが、肝臓が悪いと血液中のビリルビンの割合が増え、尿の中に入ってくるからです。すなわち、黄疸だけでなく肝臓が悪いかどうかもある程度わかるといえます。

尿糖の検査

尿から糖尿病を調べる方法として一般的なのは、尿の中の糖分を調べる方法すなわち尿糖の検査です。検査方法はとても簡単で、尿検査スティックというのを尿の中に入れ、その色によって尿にどれ程の糖分が入っているかを調べます。
トリミングサロンにカットにきたお客様のワンちゃんのなかには、糖尿病の検査でやった子がいるかもしれませんね。

尿中に糖分が確認されると

そもそも、糖が正常に体に吸収されると尿には出てこないので、少しでも尿に糖分が含まれていると糖尿病が疑われます。そうなると多くの場合は血糖値を調べる事になります。血糖値が正常でも、尿に糖が含まれているときは腎臓などの病気が疑われます。
しかし、尿に糖が多く含まれていると、血糖値も高くなっているケースが多いようです。糖尿病になると血液中の糖分が多くなり、通常ではろ過されたり吸収されたりする糖が処理できず含まれるからです。

消化管や腸を検査する方法

消化管や腸を検査する簡単な方法として弁の検査が挙げられます。また、血液や尿でも検査ができるビリルビンも便で検出されるので、他の検査と合わせて行われる場合があります。
ビリルビンは、通常の状態であれば腸管で細菌のはたらきによってウロビリン体という物質に変化します。しかし、黄疸を患っているとビリルビンが残り、便に検出されます。すなわち、便にビリルビンがある場合は腸になんらかの不具合がある可能性が高くなります。

卵などを発見する方法はちょっと高等な技術

腸に不具合がある場合は、黄疸以外では寄生虫が挙げられます。これは家庭で一般的にできるものではなく、顕微鏡を使う事になります。
調べる方法としては直接顕微鏡で見る方法と集卵法というのがあります。集卵法で検査をすると、直接法では見つからない虫や卵を発見する事があります。

体の中身を治したり綺麗に整える獣医師という仕事

犬を飼っている人であれば愛する自分の犬の便はいつも処理しているので可愛いものですが、このような便からも病気を発見する努力をする獣医師さん(人間の医師も同様ですが)には頭が下がります。
ワンちゃんをカットして綺麗にするトリマーさんは素敵な職業ですが、それと逆で、あまり一般の人は触れたり見たくない体の中身を整える獣医師。どちらも立派なお仕事ですね。

血液の検査方法

犬の病気の検査をする方法にはいろいろありますが、欠かせないのがこの血液検査といえるでしょう。血液は、全身をくまなく循環して流れているので、ほとんどの異常が血液に現れます。尿検査や便の検査では見つからない病気も血液検査で発見する事があります。

血液検査の基本を知っておこう

しかし、血液検査と一概に言っても、何を行っているのでしょうか。カットが専業のトリマーなのでそのような知識を得る機会がありませんが、ある程度は知っておきたい事ではありますね。
血液検査で調べるのは、主に赤血球や白血球や血小板の数または濃度です。数といっても目で見て数えられるようなものではなく、1mm3あたりに赤血球であれば500万以上、白血球は6,000以上です。
測り方は、それ専門の機器を用いるので、当然ながら自宅で気軽にできるものではありません。

ヘマトクリットとヘモグロビン

他に行っている検査は、ヘマトクリットと言って血液の濃さを計る検査があります。俗に言う「貧血」は、この数値が低くなったときに起こります。逆に高い場合は脱水症状である事を示します。
テレビや広告などで一度は聞いたことがあると思われる「ヘモグロビン」も濃度が低くなると貧血になります。
血液検査では血小板の検査もします。これが少なくなると止血作用が効かなくなります。血が出てもすぐに固まるのは、この血小板の働きによるからです。

血液から内蔵の働きを調べる

血液検査は、赤血球や白血球の数などを調べるのがメインの一般検査と、内蔵の働きを調べる「生化学検査」に分ける事ができます。生化学検査は、専用の機器を使用してビリルビンの量・タンパク質・血糖値・血液中にある窒素・コレステロール・電解質などを調べる事ができます。

健康の事も考えながら

普段犬をカットしているトリマーは血液の事を考える事はないと思いますが、その中にはカルシウムやナトリウムなど生命を維持するために必要な成分がバランスよく入って循環し、体中に栄養を与えています。時にはそのような事を考え、健康の大切さを思い出すのも良いかもしれませんね。

現在の食事が正しいかどうかを知る手段にも

血液の検査というととても難しく専門的なイメージがありますが、犬から採った血を機器で調べ、その数値を正常値と照らし合わせれば良いのでそれほど難しくはありません。
結果が出ると、治療や食事療法によってその数値を正常に戻すように努力する事になります。例えば、血糖値が高ければ糖尿病の治療をしなければいけませんし、タンパク質が不足をしている場合は食事を改善してタンパク質を摂るようにします。