1部屋でトリミングサロンを営む際の工夫を考える

自宅の1室を改築、もしくはほとんどそのままの状態でお店をつくる場合は、どうしてもドッグバスとトリミングテーブルが同じ部屋になってしまいます。
カットする部屋はなるべくお洒落に飾ってお客様からの印象も良くしておきたいところですが、シャワーを使うので湿気対策も同時に行う必要がありますね。

将来の事を考えて壁の素材を選ぼう

壁を一般的なクロスにしていると、そのうち湿気のせいで劣化していきます。外から見えるトリミングルームにカビがあったり色が黄ばんでいるのは絶対に避けたいので、改修費用が必要となってしまいます。

いちばんおすすめなのは、お風呂の壁で利用されている素材を使用して壁を作ることですが、「そんな費用ないよ」という人の場合は、部分的でも利用してみてはどうでしょうか。

最近では、防水のタイプでもお洒落なデザインが増えてきました。初期費用は高くなりますが、将来の事を考えると一考の余地はあるといえます。

いずれにしても、できるだけ多くの窓をつくり、換気扇も強力なタイプにし、常時湿気を溜めてしまわないように工夫することが重要となります。
カットに集中するためにも湿気対策に気を取られないようにしたいところです。最初の設計の段階で対策をし、後の憂いがなくなるようにしておきましょう。

低価格で開業できる居抜き物件

雇われトリマーから独立して自分のお店を持ちたい!けど借金はしたくないし、まとまったお金もそんなに持っていない…という人は「運」も頼りにして居抜き物件をひたすら探す、という手があります。

安い反面デメリットもあるはず…と疑ってかかろう

どのような商売でも、居抜き物件は格安なのでよく利用されています。初期費用がかなり安く抑えられるという大きなメリットがありますが、それ以上に心配な点も多々ありますね。

当然ながらいちばん重要視したいのは、「前のお店が継続できなかった理由」です。
立地に問題があったのか、カットの技術やスタッフの愛想や気配りなどのソフト面か、オーナーの体調が悪くなったか、などなど理由はいろいろあると思います。

利用していた人の話を聞けるとかなり効果的

自分がトリミングサロンを引き継いだとして、その理由を克服できるかどうかが鍵となります。立地は良いのにソフト面に問題があった場合は比較的安心して開業できるといえるでしょう。

できれば、公園リサーチなどの方法で、前回のお店を利用していたお客様を見つけ出し、なぜ利用しなくなったか、欠点があったのかなどを聞いてみるとかなり効果的です。カットが必要なトリミング犬種の飼い主に話を聞いてみましょう。
インターネットのクチコミサイトでも情報が見つかる場合もあります。根気よく「理由」を探してみましょう。

ひとりで接客からカットまで全てこなすには

一般的なトリミングサロンのイメージは、中に入ると受付にスタッフがいて「いらっしゃいませ」と声をかけてくれ、ガラス張りのトリミングルームでトリマーがトイプードルをカットしている…といった感じでしょうか。

ひとりで全て回しているオーナーもたくさんいる

しかし、全てをひとりでやりくりしたい!という人も少なからずいらっしゃいます。そのような人はどのようにお店をつくっているのでしょうか。気になるところです。

一人で受付から電話対応、カット・シャンプーをこなすオーナー兼トリマーの場合、お店の設計から工夫をする事が重要になります。

どのような状況でも全体が把握できるように設計する

カットしながらでもお客様のお声がけをする必要があるので、作業している場所から出入り口が見える必要があります。

また、トリミングやシャンプーをしながら電話に出る必要性もでてきますが、これはハンズフリーなどを駆使すればなんとかなるでしょう。

しかし、レジを置く場所はトリミングテーブルやドッグバスの近くにしておきたいところ。防犯性も良くなり、トイプードルなどをカットしながらでもなんとか対応可能になります。

いちばん頭に入れておきたいのは「カットをしながら全体を見渡せる」ことです。トリミングルームが防音になっている場合は、来客をしらせる音や光を出すようにして、把握できるようにしましょう。

トリミングルームからでも外に出られるような勝手口を作るのもおすすめです。

住宅街ならカット風景が見えるようなトリミングサロンに

マンションや一戸建ての住宅が立ち並ぶ途中にトリミングサロンがある場合は、利用客のほとんどが近所の人といったケースといっていいでしょう。
駐車場があって遠くからでも来られるのをウリにしているお店ならインターネット戦略も重要になりますが、住宅街のお店の場合は、いかに近隣の犬の飼い主の心を掴む事ができるか、にかかっています。

近くのお客様はリピーターになる確率がとても高い

要カット犬種を飼っている人の心境としては「近くに感じが良いお店があったら利用したい」と考えています。
近所のお店であれば、カットの仕上がり具合やトリマー達の対応が自分の考える合格点に達したらリピーターになってくれます。
しかし、遠くの場合ではそうはいきませんね。よほど気に入らないと常連にはなってくれないでしょう。

ひとりでも多くの人に店内に入ってもらうには

このような「利点」をいかすためにも、一人でも多くのお客様を店内に導きたいものです。
そのために最重要になってくるポイントは「入りやすいお店」です。
どのようなお店が入りやすいか?その答えは人それぞれですが、一般的に考えられるのは「外から中のようすがよく分かる」事です。
受付はもちろん、できればカットをしている風景も窓越しに見る事ができるのが望ましいといえます。
ちょっと恥ずかしい部分もありますが、住宅街でトリミングサロンを営むのであれば、是非考えて欲しいポイントです。

トリミングサロンに向いていない店舗物件とは

コツコツと資金を貯めて、苦労して金融機関から融資を勝ち取ったものの、思ったように売上が伸びずに挫折…というのはよくある話です。
そうならないようにするために頑張る事はたくさんありますが、できれば初めから「有利な条件」で経営を進めたい所ですよね。

修正できるもったいない部分はなんとかしよう

カット技術は同じもしくはこちらの方が上手なのにも関わらず、あっちのお店の方が儲かっているなあというのはありがちな話です。
その理由は恐らくさまざまな要素の積み重ねによるものですが、まずは「もったいない」部分をなんとかするようにしましょう。

見えない場所に店舗がある場合はお店の雰囲気がわかる大きな看板を

店内はとても清潔感があってお洒落なのに、なかなかお客様が来てくれないお店を見た事はありませんか?このようなトリミングサロンやペットショップに共通しているのは「目立たない」もしくは「ペットショップや犬のお店に見えない」という点です。

人通りが多い場所でも、店が2階にあって看板などの目印がないとお客様に認知されません。そもそも2階にあるのは不利なので、1階部分に店内の写真つきの看板を出すなどの工夫が必要です。

また、奥まった場所に店舗がある場合も不利といえます。その前を通ってお店の方を見ないと発見できないような物件は避けたいところです
もし今のお店がそのような位置にあるとしたら、歩道から目立つ場所にお店の雰囲気がひと目でわかる看板を用意します。
そして、歩道から目で見える位置にトリミングルームを設け、カットしている様子が分かるようにしましょう。

お金をかけなくても効果的なお店のサイトは作れる

トリミングサロンの宣伝方法にはいろいろなものがありますが、インターネット戦略として自店のホームページをつくるのが有効なのは言うまでもありませんね。
しかし、お金を使って業者に頼んだからといって有効なサイトができるわけではありません。そもそも、ウェブサイトを作成している業者はウェブのプロではありますが、「トリミングのプロではない」わけですから。

必要なのは綺麗なページ?それとも

本格的なお店のサイトはお金をかけるとすぐに出来上がります。でも、お客さんは「ホームページが綺麗なお店」を望んでいるのでしょうか。
それよりも、ホームページは素人風でも「こんなに頑張っていますよ」というのを伝える方が重要です。
そしてそれを伝えるには、自分の店でカットしたワンちゃんをたくさん載せるのが効果的です。

自分でサイトを編集できるようになるという強み

そのためには、サクサクとホームページの編集ができるようになっておく必要があります。

近年ではたくさんの無料ホームページ制作サービスが出回っていますが、おすすめなのは「レスポンシブ」という、スマホやタブレットなどの解像度が異なる媒体でもそれなりに上手く表示される作り方です。「簡単にレスポンシブのサイトが作れる」などで検索してみましょう。このようなサービスは次々と新しいものが出てくるのでここでは具体的な紹介を割愛します。

最初は抵抗があるかもしれませんが、カットの技術を習得するのに比べると圧倒的に簡単です。
自分のトイプードルの写真や動画も好きなだけ掲載する事ができます。是非一度ためしてください。

開業するまでに身につけておきたいカット以外の技術

いつかは自分のトリミングサロンを立ち上げてみたいと思っているトリマーさんはたくさんいらっしゃいますが、開業のために貯金をコツコツする人は多くても、「素敵なお店を安くつくるための技術」を身につける努力をしている人はそれほど多くないようです。

少しでも借入額を抑えてトリミングサロンを立ち上げたい

お店を開業する際には、自己資金以外に国民金融公庫や銀行などの金融機関からまとまったお金を融資するのが一般的です。
数百万円のお金を借りると、一時的に金銭的なマヒ状態になり、いつもは数千円でも大事にしていた人でも気持ちが大きくなってどんどん使ってしまい、ますます借入額が多くなるケースがよく見られます。

メインのカット以外に身につけたい「お店づくり」の技術

できるだけ安く、そして自分好みのお店をつくるには、カット技術以外にも身につけておきたい事がたくさんあります。
例えば、物件を借りて改装するにしても、自分でできる所が多ければ多いほど業者へしはらう料金も少なく済みますね。
外壁を塗装できる技術を身につけたり、店内の備品や入口にある柵を自分で作る事ができれば低費用で自分好みのトリミングサロンを作りやすくなります。

将来的に自分のお店を作ろうと思っている人は、カットの技術を磨く以外にも、「素敵なお店を自分でつくる為の知識や技能」を身につけることもやっておきましょう。