カットに関しては毛が伸び続ける「トリミング犬種」として大活躍中で、シュナウザーだけのドッグショーなども開催されるほどマニアに人気です。カットの技術を極めてきた人にも魅力的な犬種らしく、専門犬舎も多数見受けられます。
他の愛玩犬とは少し違った魅力を放つのも特徴。少し玄人好みなところも魅力のひとつといえそうです。
スタイル別カット集
すっきり
ある程度毛が伸びると自然に抜けていく犬種とは違い、殆どの毛が抜けずにゴージャスなスタイルが楽しめるシュナ。その分抜け毛が少ないのが特徴です。
とはいえ毛が伸び続ける分、毎日の手入れが大変という方も多いとよく耳にします。シュナウザーらしさを残しつつ普段のケアの労力が軽減するスタイルがあったら最高ですね。
格好いい!
キリっとした表情が魅力的。もともとスタイリッシュな犬種ではありますが、それを強調するスタイルがあったら挑戦してみたいと思いませんか?そんなシュナウザーにピッタリなかっこいいスタイルをご紹介します。
可愛い♪
元々の雰囲気がスタイリッシュでかっこいいミニチュアシュナウザー。でも女の子なら可愛いスタイルを目指してみたいですよね。
可愛い系のスタイルとしては、「テディベア」「まつげ残し」「トップノット」「お耳ふんわり」の4種類が主流です。
人気スタイルピックアップ
スタンダード
プラッキング
シュナウザーカットをする際には「プラッキング」と呼ばれる毛を抜く作業が欠かせません。
プラッキングをする位置に短めのバリカンをかけることで、スタンダードなシュナウザーに近付けることができます。
ただし、プラッキングを行うには子犬の頃からの慣れが必要で、ある程度成長してからプラッキングを行うと嫌がって暴れてしまったり、トリミングが嫌いになってしまいます。
カットの基本
多くのシュナウザーオーナーに人気のカットスタイルは、バリカンを使用したスタンダードカット。1ミリや2ミリなど、残る毛の長さが短い方がよりスタンダードに近くなります。
やり方としては、耳・頭・顔の横・ボディにそれぞれバリカンをかけていきます。耳は犬にとって敏感な場所なので怪我をさせてしまう事が多く、細心の注意が必要となります。
顔カットをする時のポイントは、全体的に長方形になるようにカットしていくことです。トイプードルやマルチーズなどをカットする時は丸くなるように意識することが主流ですが、シュナウザーは、丸みを付けない方がスタンダードらしさがよく出ます。
眉毛の長さは、飼い主様の要望に合わせて長めに残したり、短く丸く作ったり様々。「眉毛は短めで」とあらかじめ言っておくと、少し短くし丸みをつけてくれたりします。
最近人気なのはまつ毛残し。シュナウザーなどのカット犬種はまつ毛も伸びるので、それを残すことによってワンポイントにもなりますし、女の子らしい可愛らしさを出すことができるので人気です。
かっしーのトリミング室
さっぱりスタンダードスタイル
とっても小さくて、スタッフ一人一人にもゴロンとお腹を出してご挨拶してくれるほど甘えん坊さんなこちらのシュナウザーちゃん。
いつもお母さんを元気いっぱい追いかけるので、毛玉ができにくいカットをご希望されています♪
スタンダードなシュナウザーカットに、毛玉になりやすい脇や内股などのポイントを短くして快適に☆足はもっふりとした印象を残して、アンダーはとってもスッキリさせました。
毛が細く柔らかい子は特に毛玉になりやすいので、おうちでのブラッシングなどのお手入れや、短いカットをオススメしています。
さらに最低でも月に一度はトリミングにご来店していただくようにお話ししています。
眉毛はコンパクトに、丸くすることで女の子らしくなります♪伸びた時に目に入らないように、目のすぐ上は短くすることも大事なポイントです。
シュナウザーはマズルを短くしすぎると面長な印象になってしまうので、丸くなる最低限な長さで、さらにお口に毛が入ったり日が経っても落ちてこないようにしっかりと作りこみます。
そしてチャームポイントの長いまつ毛は、下がって目にかからない長さまでカット♪ 短いところは短く、もっふりさせたい部分も不衛生になるところはしっかりカットして作りこむことで、かわいいが長続きしますよ!
かっしープロフィール
技術はもちろん、思いやりのある施術で数多くのトイプードルオーナーに信頼されている。「皮膚病になりにくい」と「可愛い」を両立させるカットが得意。
かっしーの記事一覧
トップノット
近年の流行
ミニチュアシュナウザーといえばドッグショーや犬種図鑑などで見かける凛々しくかっこいい姿を思い浮かべますよね。しかし最近は「かっこいい犬種」という概念を覆すような、ふわふわでとっても可愛らしいカットが流行しています。特に女の子に人気です。
写真のキャンディーちゃんも、これまでのイメージとは少しかけ離れたふんわり丸い女の子らしいカットをされています。
お洒落感抜群のトップノット
特に目を引くのがトップで結われている毛です。通常のシュナウザーカットでは、トップの毛はバリカンをかけていますが、伸ばすことにより女の子らしさを強調しています。
しかし、このようにしっかりと結える長さまで伸ばすには少し時間がかかりますので、根気が必要です。
伸ばしている過程で目に入って病気などのトラブルになってしまったり、毛玉で毛が切れてしまわないように注意が必要です。しっかりと結える長さまで伸びたら、大きめのリボンで結うのも可愛いですよね。
ふんわりした丸いマズルがおすすめ
このトップに合うマズルは、やはりふんわりとしたマズルではないでしょうか。シュナウザーらしい口ひげでも良いかもしれませんが、女の子らしく仕上げるのでればふんわりとボリュームを出した丸いマズルが最適です。
シュナウザーの毛は柔らかく、丸くするのは難しいと感じるかもしれませんが、スキバサミと仕上げバサミで交互にチッピングすることで段々と丸くなっていきます。
毛が柔らかい犬種に共通する注意点ですが、ハサミの跡が付いてしまわないようにハサミを入れる角度や向きを気を付ける必要があります。
耳にボリュームを出す際の注意点
キャンディーちゃんのカットは耳にも特徴があります。ボリュームを持たせるときには、外耳炎にならないように注意する必要があります。シュナウザーの耳の中の毛は、他の犬種に比べるとかなり密度が濃くしっかりと生えています。
耳の長さを短くしていても外耳炎になることが多い犬種ですので、これほどのボリュームを出す場合はよりいっそう注意が必要となります。
サマーカット
短くすることの利点
シュナウザーといえばしっかりとした筋肉が特徴の犬種です。ドッグショーや犬種図鑑で良く見かけるスタンダードなシュナウザーカットでも筋肉を強調するために、ボディと足の筋肉が目立つ部分をプラッキングしています。
シュナウザーのスタンダード風のカットでもプラッキングをしているラインと同じ部分にバリカンをかけていきます。
写真のジーク君も一見シュナウザーカットかと思いきや、少々違う点があります。それはアンダーの毛を残していない点です。
通常のスタンダードカットのアンダーの毛は短くせずにハサミで整えています。しかし、ジーク君のカットではボディ全体を短めにしています。
ボディを全体的に短くすることによって夏の暑い時期を涼しく過ごすことができます。また、アンダーに毛を残すとトイレをした際にアンダーの毛が汚れてしまうことがあります(特に男の子に多いです)。
トイレ後に尿で汚れてしまうと、その部分が変色してしまったり毛玉になったりしてしまいますが、短くカットすることによってこのようなトラブルも防ぐことができます。
カットの方法
ボディと足の境目はスキバサミで馴染ませて不自然にならないようにつなぎ目を整えます。そして足はスタンダードなスタイルよりも短めになるようにカットしていきます。
足は円柱のような形になるように角をしっかりと落としチッピングをしていきます。シュナウザーは毛が柔らかくプードルのように揃いにくいのでチッピングが重要です。
身体が全体的にスッキリとした印象なので、マズルをふっくら残してあげることで可愛らしさを残すことができるのと、貧相な仕上がりになりにくくなります。
マズルの形はオーナーの好みでアレンジができます。スタンダードのようなかっこよさを出したいのであれば真正面から見た時に長方形にカットすると良いでしょう。
ジーク君はふんわりと丸い可愛らしいマズルに仕上がっています。耳と頭は身体の長さに合わせてカットしてあげることで全体的にスッキリとした印象となりますし、夏も過ごしやすい涼しめのスタイルとなります。
モヒカンリーゼント
たてがみとの組み合わせでよりワイルドに
シュナウザーは可愛いらしいカットからワイルドなかっこいいカットまで様々なスタイルが似合う犬種で、デザインカットや個性的なカットを楽しむ事ができます。
可愛らしさを出したいのであればまつ毛を伸ばしたり、マズルの毛をふんわり丸く作ったりトップを伸ばしたりすると良いでしょう。
逆にかっこいい雰囲気にするにはモヒカンやリーゼントがぴったりです。こちらの写真のれおりおちゃんはリーゼント風にカットされており、ワイルドな雰囲気が出ています。
またそれだけでなくさらなるアクセントとして背中にたてがみも作られています。モヒカンリーゼントヘアとたてがみを組み合わせることでより個性的でワイルドな雰囲気が出ています。
カットの方法
普通のシュナウザーカットをする時は頭にバリカンをかけ、口ひげになる部分を残しますが、リーゼントを作る時は頭の全体にバリカンをかけないようにします。
目頭と目頭の間の幅を目安にして作っていくとちょうど良くなるので、毛を残す部分以外にバリカンをかけていきます。耳の毛も一緒にバリカンで短くした方がこのスタイルには似合います。
頭にバリカンをかけたら目周りの余分な毛もバリカンで落としていきます。目周りにバリカンの振動が伝わると嫌がってしまう子も多いので特に気を付けて作業をしていきます。
また、目にバリカンが入ってしまうと大怪我になってしまうのであまりにも嫌がる場合は保定をしてもらった方が安全です。
より格好良くするために
口ひげ部分は、鼻先から出てる毛と口の中に入ってしまう毛を最低限カットし、その他の部分は長くなるように揃える程度にしておきます。
ここで口ひげに丸みを付けてしまうとかっこよさが減ってしまうので丸みは付けないようにしましょう。モヒカン部分も切りすぎてしまうとワイルドさが減ってしまうのでそろえる程度にしておきます。
背中のたてがみを作る時は、頭に作ったモヒカンの幅に合わせてバリカンをかけていきます。背中のたてがみも短くしてしまったり丸みをつけてしまうと貧相になってしまうので多めに毛を残します。
ミニチュアシュナウザー豆知識
原産国 | ドイツ |
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起源 | 1400年代 |
初期のタイプ | ネズミ捕り |
現在のタイプ | 愛玩犬 |
別名 | ツベルク シュナウザー |
寿命 | 13~14年 |
体重 | 6~7kg |
体高 | 30~36cm |
ミニチュアシュナウザーのいろは
気立てがよいミニチュアシュナウザーは、散歩好きでエネルギッシュな伴侶犬です。ちょっとお爺さんぽい顔がなんとも愛らしい、ちょっと大きめの小型犬。
トリミングサロンによっては中型犬の扱いをしているところもあります。やや大きいのでその分しつけを怠ると大変になるかもしれません。初心者の方はできるだけ事前にしつけのやり方などを勉強しておきましょう。
毛色
ブラック&シルバー、ブラック&タン、ソリッドなどがあります。
出産と子犬
4、5頭の子犬を産みます。母犬の多くは子育てが上手です。もし断耳をする場合は、生後10週目くらいが良いとされています。
おていれ・運動
毎日の毛の手入れは重要です。死毛や枝毛をブラッシングなどで取り除きます。コートの長い部分はとくに念入りに行ないます。
運動量は豊富です。リードをつけて散歩をする場合はなるべく早く歩いてあげましょう。できればドッグランで思い切り遊ばせてあげましょう。
足をカットしないように注意を
切り傷による怪我の原因は他にもたくさんあります。公園などの下が芝生になっている場所に尖っている物が落ちていてそれを踏みつけて足をカットしたり、釘などの金属の尖った物を踏んでしまう場合などです。
それ以外にも、木の枝や刺が体に刺さったりすることもあります。動きが多くてやんちゃなミニチュアシュナウザーなので、公園ではそのような物で足をカットしないように気を配っておきましょう。
ミニチュアシュナウザーの歴史
ドイツ原産の、とても古い犬種のシュナウザー。種類は3つに別れ、スタンダード・シュナウザーが最も古く、ミニチュアシュナウザーはこの種類から誕生しました。 3種は非常によく似ていますが、ミニチュアシュナウザーは牧場や厩の番犬用に飼育されてきました。
現在では愛玩犬となっているミニチュアシュナウザーは、かつてはネズミ捕りの名手でした。似たような種類のテリアに比べて、騒がしく吠えることも少なく、攻撃的なところも割と少なめなので、北アメリカでは都会の愛玩犬として人気を誇っています。
訓練も容易で、噛みつく癖もあまりありません。子供や他の犬と遊ぶのも上手で、家族の日常生活を楽しめる家庭犬となってくれます。警備犬としても活躍しており、こちらは血統的に吠える長所を伸ばしているようです。
もともと穏やかな性格が特徴でしたが、人気が高まるにつれ見境のない交配が進んだことにより、遺伝性の病気が問題になると同時に性質がやや神経質になってきたともいわれています。
性格・しつけかた
気立てがよく運動好きの散歩好きです。活動的にせっせと歩き回りたいエネルギッシュな犬です。また、怖いもの知らずでいつ見ても絶大な自信にあふれ、大型犬なみの度胸とハッタリが得意ですが、生来忙しがり屋です。
最近のミニチュアシュナウザーは吠えることが多いので、しつけをきちんとしなければ、手のつけられないやんちゃ坊主になってしまいます。 未知の人にはあまり心を許しませんが、家族には忠実です。無愛想なヒゲ面がなぜかのお年寄りに受けています。
やんちゃな性格
男の子の場合、ドッグランなどで自由に遊ばせていると、じゃれ合いがエスカレートしてしまって喧嘩をしたり、備え付けのベンチに飛び乗ったり飛び降りたりして怪我をする事があります。怪我の程度によってはすぐに処置をしないと危険な場合もあるので油断はできません。
大型犬にも立ち向かう気質
ドッグランにはいろいろな犬がいます。なかには大型犬であるにも関わらず好き放題に放置している飼い主もいます。ミニチュアシュナウザーは好奇心が旺盛で気も強いタイプの子が多いので、大型犬相手でも勇敢に立ち向かってしまいます。それが原因で怪我や骨折をする事も少なくありません。
骨折でなければ出血の程度によって緊急度も変わりますが、歩き方が変になってしまった場合は骨の異常や骨折が疑われます。すぐに動物病院に連れて行ってください。
ミニチュアシュナウザーと暮らす
性格・性質を知ろう
カットスタイルがたくさん楽しめるシュナ。これからミニチュアシュナウザーを飼おうと思っている人もまず「犬の本能」というのを頭に入れておく必要があります。これを知らなければ「なんでこんな事もできないの!」とか「なんでこんな事してしまうの!」などといった「人間中心の考え方」でしつけをしてしまう事になるかもしれません。
犬は人間と根本的に違う生き物です。そして、言い方は悪いですが、人間の生活に犬を無理矢理合わせさせようとしている、という事を忘れないようにしましょう。
食事と胃腸
必要なバランスは異なりますが、人間が必要とする栄養素と犬が生きていくうえで摂るべき栄養素の種類は同じです。普段から馴染みのある食べ物にどのような成分が入っているかを知っておくと、自分で食事を作る時に役に立ちます。
ドッグフードだけで生活するミニチュアシュナウザーの場合でも、飼い主が知っておくことで色々と役にたちます。
元気なシュナウザーのケガ対策
家で引き起こる火傷は主にお湯か電気によるものです。特に多いのは電気コードの感電による火傷、お湯を謝って掛けてしまった場合の火傷などがよく見られる例といえます。また、シャンプーの後のドライヤーを長時間やりすぎたり近くであててしまう事による火傷もみられます。
ドライヤーの事故は意外と多い火傷です。カットしているトリミングサロンのトリマーに、正しいドライヤーの使い方を習っておきましょう。
自然のなかで遊ぶ際の注意点
家で生活をしていると、火や電気を使うのでどうしても火傷の危険は付きまといます。毛で覆われているシュナウザーですが、皮膚は強くないので熱いお湯がかかったりするとかなり危険です。
人と違って裸足で歩いているので、飼い主が注意していないと熱い鉄板などを歩いてしまって肉球を火傷してしまう事もあります。