カーブシザーが一般的
この丸さを実現するにはカーブシザーを使うのがもっとも手っ取り早い方法といえるでしょう。ストレートシザーで仕上げることも可能ですが時間がかかってしまいます。
真正面から見て丸くなるように
アフロを作る時は耳の形は出さずに頭と一緒にカットします。頭から耳全体を全てコーミングし、真正面から見た時に丸くなるようにしていきます。
このようにカットすると自然と耳の長さが短くなります。この時、耳を切らないように常に耳を確認しながら調整していくように注意します。
頭を丸く仕上げるには半分ずつ仕上げずに全体を見ながら丸くしていきます。利き手と反対側がどうしても仕上げるのが難しいので作りやすい側から仕上げたくなってしまいますが、半分ずつカットしてしまうと左右が繋がらなかったり綺麗な丸に仕上がらなくなったりしてしまいます。
そのために、真正面から見た丸い形を作ることがアフロヘアを作るうえで重要になるのです。
横から見た形も整える
真正面から見た丸の形が出来てきたらサイドから見た形を整えます。テディベアでも同じことが言えますが、真正面、サイド、後ろ、真上のどこから見ても丸くなるように意識すると美しい仕上がりになります。
サイドをカットする時の注意点は耳の内側から毛が出ないようにする事です。何度かコームを入れ耳の内側の毛もしっかりカットします。そうする事で美しい球体になっていきます。
後ろ側の頭と首の繋がり部分も後ろ姿の出来栄えを左右する大切なポイントとなります。
繋ぎ目を切る時は、軽く頭を下に下げてコームを入れてチッピングをすると綺麗に繋がります。
マズルを整えて完成
全体的に整ったらマズルを作ります。マズルの毛はふっくら残してあげた方がアフロヘアとマッチして可愛らしくなります。
口に入る毛はリップラインに沿ってしっかりと切ってあげることで見栄えも良くなりますよ。
PICK UP:超ボリュームアフロ
大きく丸い頭がとても可愛らしいスタイルです。硬い毛質であるトイプードルだからこそビションフリーゼのような大きなアフロヘアが実現できます。
ブラックの毛色でのアフロヘアは街でもかなり目立ちそうです。トイプードルであればアフロヘアを作ることは可能ですが、毛質によっては難しい場合もあります。
ホワイトやブラックのトイプードルは毛質が硬い傾向にありますが、レッドやアプリコットの場合は毛質が柔らかい事が多いでようです。
毛質が柔らかいプードルがアフロヘアにすると、トリミング直後はまん丸いふわふわスタイルですが数日も経つとペタンと毛が寝てしまいます。
その為、トリマーさんとしては、毛質が柔らかいプードルでアフロヘアを希望する方には毛がすぐ寝てしまう可能性がある事を伝えて、他のカットを勧めるのが定石のようです。
つくりかた
アフロヘアを作る時はまず全体の形を丸く作ります。トリミング初心者に多いのがカットしていくうちに徐々に犬との距離が近くなってしまうことです。
ワンコとの距離が近いと全体像が分からなくなってしまうので、自分の腕ほどの距離をとり、全体を見ながら頭を丸くしていくと綺麗な丸になります。
丸を作る時は最初に頭全体にコームを入れます。そして、頭、顔、耳が全て繋がり、丸くなるように形作っていきます。
アフロヘアの丸を作ろうとするときに耳の毛の長さが自然と短くなります。この時に耳をシザーで切ってしまわないように十分注意します。
全体が球体になったらチッピングをしていきます。もう一度コーミングをし、先程よりも刃先を細かく動かして毛先を切りそろえます。
綺麗なアフロにするにはこの仕上げのチッピングがとても重要です。このカットの場合はカーブシザーで仕上げると時間短縮にもなりますし、より丸く仕上げることができます。
マズルの毛もボリュームをふんわりと残し、楕円にしていきます。他のカットスタイルと同様に口に入る毛、鼻先から出る毛をきちんとカットすることでメリハリがつき、綺麗に仕上がります。(トリマー:Sakura)